地方財政あれこれ

地方財政に関心のある会計士のブログです。地方財政ネタに限らず、日々学んだことをお伝えしていきます。

木津川市民(京都府民)だけど奈良市立図書館から本が借りれた!

 

住まいは木津川市京都府)ですが、京都府奈良県の県境のあたりです。

奈良市に入ってすぐのところに奈良市立図書館があり、家からは歩いて7分~8分のため、以前から利用したいと思っていました。

昨年9月から奈良市に個人の事務所を開設しました。

奈良市で働いていると、奈良市の図書館が利用できます。

そこで、奈良市の事務所を開設を機に、喜んで奈良市立図書館に貸出カードを作りに行ってきました。

 

しかし、なんとなんと、行ってみると、木津川市民でも借りられるとのこと。

なんでも昨年9月から木津川市民も借りられるように変更となったそうです。

奈良市民は他の地域にある奈良市立図書館でも借りれるとか、15冊まで借りれることに比べ、木津川市民は5冊までという制限がありますが、5冊借りれれば十分

そして、言っちゃあ何ですが、木津川市の図書館は古く、暗く、遠いうえに駐車場は狭い。

こちらはとても明るく、歩いても行けますし、駐車場も広いです。

何と言っても子供たちがすぐに借りに行くことができます。

夜も7時までなので、学校帰りにも行くことができます。

 

私は一応奈良市に事業所があるということで奈良市民用の、夫が木津川市民用の貸出カードを作りました。

左は木津川市のマスコットキャラクターいずみちゃん、右は、あ、せんとくんじゃありませんね、しかまろくんだそうです。

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いやーほんとにびっくりしました。

以前から、お隣の精華町の図書館でも借りれたので、そちらにもよく行っていましたが、さすがに奈良市は県が異なります。

そんなことできるんですね。

木津川市側に新しく図書館ができるという噂があったのですが、この図書館が利用できれば、まったくその必要はありませんね。

図書館を整備しようとすれば、建物は賃借としても、維持運営費を考えれば、相当な金額になるはず。

奈良市側としては、貸出カードを作ったり、貸出冊数が増えたりと事務は増えるでしょうが、後から調べたところ、木津川市から負担金をもらうそうです。

木津川市民としては、おそらく負担金以上の効用です。

うちから木津川市立図書館は遠いので、めったに行ったことがありません。

なので、本はほとんど買ってます。

落合陽一だったり、ホリエモンだったり私が読むような本はあまり入ってこなさそうですが、料理本や子供が読む本には十分

1か月一家で5千円として、1年で6万円の節約になります。

近隣住民数が1万人強、木津川市民の図書館登録率は3割ほどのようなので、3千人が同じように使うと、年間1億8千万円!皮算用ですが)

こんなラテラルな解決法があったとは、木津川市、あっぱれです。

そして、奈良市の懐のふかさにもエールを送りたいです。

 

市町村が違うからとか、県が違うからというのは単なる思い込み

これから人口も減って、税収が減るのは確実なのですから、既存の概念を取り払って、ゼロベースで考えて行く必要があると思いました。

帰ってからHP等をいろいろ調べると、この取り組みは、平成30年1月に締結した「奈良市木津川市との連携・協力に関する包括協定」に基づくものなのだそうです。

木津川市民から北部図書館の利用に関する要望が以前より多く寄せられていたことも踏まえ、公共施設の効率的な利活用を進めるため、包括協定に基づきこのたびの木津川市民への図書の貸出サービス開始に至った」そうです。

http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1537838055317/index.html

「府県を越えて包括協定を結び公共施設の効率的な利活用を行うことは、全国的に珍しいケース」とあるので、やはりこれはすごいことですね。

これから木津川市奈良市の取組み、他地域の同じような取り組み、ウォッチしていこうと思います。